この本を読まずして、投資するのは危険 ウォール街のランダムウォーカー

著者:バートン・マルキール
出版社:日本経済新聞出版社; 原著第11版 (2016/3/10)

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こんな人、こんなシーンにおすすめ

  • 投資に関心がある全ての人(少しづつ、または興味がある箇所だけでもOK)
  • 投資の知識に不安がある人
  • どっぷりと読書をしたい気分の時

投資の正解は分散投資と長期投資

投資で勝つにはモダンポートフォリオ理論の分散と長期投資が良いという内容です。タイミングを測ってトレードするファンドマネージャーやトレーダーは、分散投資されたインデックスファンドを長期で持ち続けている投資家には勝てないという点を解説しています。テクニカル分析やファンダメンタル分析も否定しています。投資の予想が不可能である理由を説明し、実績なども交えてインデックス投資の良さを証明しています。最新の改定版もあり、今の時代にも色あせない名書と言えます。

投資理論は基本中の基本

この本は投資本として最も有名な一冊です。基本中の基本として、立ち読みでも良いので少しは触れて欲しい本です。内容の良さはもちろんのこと、世界で認められている投資書籍であり投資のバイブル的な書物です。役立つ事は当然ですが、賢くなった気にもなり、知識に自信もつきます。投資知識に自信がない人でも、これを読めば投資通になれるでしょう。
ただ、くどい部分も多く読むのは大変なので、流し読みでもOKです。辞典のように書棚に入れておき、時々読み返して知識を積み重ねて下さい。
私は以前から分散と長期投資は行っておりましたが、この本を読む事で理論的な裏付けができ、一層自分の投資に自信を持つようになりました。経験則ばかりの投資本が多い中で、投資理論を中心とした投資本は重みが全く違います。投資の王道が分散と長期という事を改めて確認しました。読後は、ファンダメンタル分析やテクニカル分析などを駆使して儲けるといった投資本の評価には厳しくなり、短期的なトレードにも興味がなくなります。
この本は昔からありましたが、私は会社員時代には存在も知りませんでした。証券会社や金融機関にとって不都合な事が掲載されているという理由もあってか、周りから勧められることもありませんでした。著者は金融機関の情報やトレーダーに価値はないと主張し、短期トレードにも否定的です。よって証券会社や金融機関出身でも読んだ事がない人は多いようです。
投資を始めたばかりの人は、金融に従事している人達に対して知識面で気後れしがちですが、この本を読む事で堂々と知識面で上を行くことができるでしょう。
投資は知識だけではありませんが、知識に自信がない人はぜひこの本で学んで下さい。

書籍の評者

田中 和紀
ファイナンシャルアカデミー認定講師 1級ファイナンシャル技能士 CFP認定者

投資スタイルは、FXの短期投資のイメージとは大きく異なる長期投資のストロングスタイル。柔らかい口調とデモトレードなどを使って進められる授業は一見の価値あり。経験者から初心者まで幅広く支持される「ミスターFX」。

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